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#10 リーダーにとって一番大事なこと…
こちらは2024年04月に弊社メールマガジンに掲載された記事の再掲です。
先月第9 回の内容はいかがでしたでしょうか?
『経営は、将棋というよりは麻雀。なぜなら、戦力は不平等だから。将棋の駒の戦力は一緒。しかし麻雀の戦力は組み合わせにより変わる。会社経営・組織経営も一緒。戦力は不平等。その不平等な戦力でいかに戦い、いかに勝つかを考える。また、麻雀が強い人は、配られた牌や自摸(ツモ)に文句を言わない。会社経営・組織経営でも勝てる社長・管理者は社員・部下に文句を言わない。』ということをお伝えしました。
何かヒントになることがあったのであれば嬉しいです。(う~ん、先月の内容をまとめをしてみましたが、なんかうまく伝わらない気がします。先月分をお読みでない方は、ぜひ、読んでみてください。)
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「リーダー」と「笑顔」
さて、今回第10回の風の便りは、マネジメント編の第2回目です。
先日、とある「営業研修」で講師をしていた時のことです。
受講者の方(男性20代後半)からこんな質問を頂きました。
「私は、まだ管理職でもなんでもないんですが、将来は、チームのリーダー、管理職になっていきたいと考えています。先生が考える“リーダーにとって一番大事なこと”ってなんですか?」
めちゃくちゃストレートな質問!でも、すごくいい質問ですよね。あなたなら、何と答えますか?
リーダーにとって大事なことは色々あるでしょう。でも、一番って聞かれたら何でしょう?
私が答えたのは…
「笑顔」でした。
なぜ、そう考えるのか?私が考える主な理由は4つあります。
一つ目…
もしも、リーダーに問題解決力が無かったら…
チーム内で発生した問題が、ちょっとした問題であったとしてもきっとリーダー自身があたふたしてしまうでしょう。「何やってくれてるんだ!どうするんだ?お前らで何とかしろよ」となるか、「どうしよう…困ったぁ…」となるか、いずれにしろ、笑顔ではないはず。
逆に、問題解決力のあるリーダーであれば、「あぁ、大丈夫、大丈夫。これぐらいの問題、ちゃんと筋道立てて考えていけば何とでもなるから!」、こんな風に笑顔で言えるのではないでしょうか。
メンバーが顔を引きつらせている時でもリーダーが「大丈夫!」と笑顔でいてくれたらメンバーからすれば、少なからず安心感を抱くはずです。
『あの人が笑顔でいうんだから、大丈夫なのかな』。こんなふうに思えたら、なおいいですね。
笑顔でいるリーダー、笑顔がいいリーダーはその背景に問題解決力の高さがあるはずなんです。逆に笑顔じゃないリーダーは問題解決力が低いリーダーと言えるでしょう。単に能天気なだけなんじゃないかって思われるかもしれません。でも、能天気でも、深刻にならず、笑顔でいてくれた方が、メンバーにとってはいいと思いませんか?
二つ目…
笑顔でいるということは、自分の感情をコントロールできているということです。
辛いときに辛い顔をする、
苦しいときに苦しい顔をする、
悲しいときに悲しい顔をする、
腹立たしいときに怒った顔をする、
これは誰でもできます。
でも、辛いとき、苦しいとき、悲しいとき、悔しいときに前を向いて笑顔でいるのは、誰にでもできることではありません。辛い、苦しい、悲しい、悔しいというマイナスの感情が湧いているときに笑顔でいられるのは、やはり自分の感情がコントロールできるからです。
感情のままに、辛い、苦しい、悲しい、悔しいって顔をしていたらリーダーシップを発揮できません。人に良い影響を与えられません。なぜなら、人は自分にできないことができる人を尊敬しますから。誰でもできることをやっているリーダーを尊敬しません。
尊敬できない人から「ああしろ、こうしろ」って言われても人は動きませんよね。
辛いときにもここから学べることを考える、苦しいときでも、この苦しみが将来につながることを探す。こうした考え方ができてこそ少し笑顔でいられるんじゃないでしょうか?
特に最近はアンガーマネジメントとか言われるように怒りの感情をコントロールできるかどうかが、リーダーの条件とも言われるぐらいですから。
三つ目…
笑顔でいる人って、基本、人を尊重する人、人に感謝する人です。目の前にいる人が自分の好きな人、自分が尊敬している人、ありがたいと感謝している人であれば、やっぱり笑顔になると思うんです。
逆に嫌いな人、尊重してない人、感謝もしていない人の前ではなかなか笑顔になれません。
笑顔でいてくれるリーダーは、自分のこと尊重してくれている、好きでいてくれているのかな、とメンバーは思えるものです。そして安心感を抱くのです。安心感を抱けば一緒にいて変な緊張感もないし、安心していろいろなことを発言できるようなる。そうなれば、自分の本来持っている力が発揮しやすくなります。あのリーダーのもとでは力を発揮できる。
リーダーが、「俺の言うこと聞いてりゃいい」っていう時代ではありません。
今までは、先行者の知識と経験で何とかなっていたかもしれません。でも、今は、そんな時代じゃない。逆に今までの成功体験や知識が邪魔になるぐらいの時代。だからこそ、俺の言うこと聞け、ではなく、人を尊重し、多くの人の考えを引き出す、そうした方が成果を出しやすい時代なんです。
最後、四つ目…
最後は簡単です。
笑顔じゃない人のところに人は集まりません。
笑顔でいれば、人が集まります。笑顔でいれば、誰かが助けてくれます。私自身のことを言うのは気が引けますが、27歳から30歳までの間、イギリスで仕事をしていました。西暦でいうと1992年から1995年。
私が勤めていた会社では初めてのイギリス駐在員で、同じ会社の人は一人もおらず、ものすごく孤独でした。やっぱり最初の1年は本当にしんどかった。なかなか英国人がこちらの意図に沿った動きをしてくれない。愚痴をこぼせる同僚もいない。
当時まだインターネットなんてものなかったですから、今のようにYouTubeやTVerで日本のテレビ番組も見られない、当然Zoomなんてあるわけもなく、簡単に本社と連絡も取れない。でも、なんだかんだと明るくやってると人が助けてくれたんです。これは自分にとっては本当に大きな財産となっています。『笑顔で明るくやってりゃ何とかなる』は、私の座右の銘です。
もし、当時の私が暗い顔してたら、他の会社の人たちが「うちにご飯、食べにおいでよ」とか、「今度、一緒にゴルフ行こうよ」とか、「麻雀やれる?」なんて言ってもらえなかったと思うんです。
四つ、長々と話をしてしまいました。
まとめると、リーダーにとって一番大事なことは笑顔でいること。なぜなら、自然と笑顔でいられるのは、
- 「問題解決力がある」から
- 「人を尊重し、人に感謝している」から
- 「ネガティブな感情をコントロールできる」から
- 「笑顔でいる人のもとには人が集まる」から
作った笑顔ではなく、誰が見ても生粋の笑顔、これがリーダーの要件の一つです。
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株式会社ナレッジ・プラクティス・コンサルティング 代表取締役社長
中小企業診断士・事業承継士・経営コンサルタント宇井 克己
製造業・コンサルティング会社を経て2002年に独立。『経営者も社員も働くことに喜びと幸せを感じられる組織作りを支援すること』を使命とし、コーチングやファシリテーション、正しい問題解決手法を駆使して「考える社員、考える組織」&「高業績企業」を多数輩出。年間の研修・講演回数は150回以上。



